このメールは、これまでに HIGASHI-YAMA Tokyo および系列店をご利用いただいたお客様、 WEBにてご登録された方に配信しています。
“FOOD”を知ることは、“風土”をひも解くこと── 。
“日本食文化の再発見”を目的に、2013年より季節毎に開催してきたFOOD NIPPONでは、 日本各地に代々受け継がれてきた“食”を掘り下げ、先人の知恵や工夫に学びながら 日本の豊かさに出逢う場を紡いでまいりました。
5年目となる今年は、古来、大陸文化を伝える玄関口であった「北陸」を取り上げ、 丁寧に選んだ食材や酒、そして職人や作家との交流を通じて製作した器をご紹介しております。 3月に取り上げた「富山県」、6月の「石川県」に続き、9月4日(月)より始まる今回は、 かつての越前国にあたる嶺北地方と、若狭国にあたる嶺南地方で異なる特徴を有する 福井県の食文化をひも解きます。 福井県を訪ねるにあたり、郷土料理研究家の佐々木京美さんにご協力いただき、 さまざまな郷土の味をご紹介いただきました。
小浜を起点に若狭街道、いわゆる「鯖街道」を通じて京都に運ばれた 一塩ものや干物、乾物にした若狭ぐじ、若狭かれい、鯖などの海産物は、「若狭もの」と珍重されてきました。 郷土の味として親しまれているのが、鯖や鰯などを糠づけにする「へしこ」に代表される発酵食品。 年間を通して湿潤な気象条件を活かして、豊かな海の幸を保存するための知恵と工夫が生んだ食文化です。
奈良時代から千二百余年続くとされる若狭神宮寺の「お水送り」は、 毎年3月、奈良東大寺二月堂の「お水取り」に先駆けて執り行われる神事。 神宮寺の閼伽井戸で汲まれた「お香水」は、遠敷川中流の「鵜の瀬」まで運ばれて川へと注がれ、 10日かけて東大寺二月堂の「若狭井」に届くといわれています。
北前船の寄港地である敦賀は、北海道の昆布を加工して京都へと運ぶ「昆布ロード」の拠点として栄えました。 敦賀の地で曹洞宗大本山 永平寺御用達として暖簾を守り続けている奥井海生堂(明治四年創業)は、 北海道産の利尻昆布を数年間、昆布蔵で寝かせて旨味を引きだす「蔵囲昆布」に仕立てて出荷しています。
寛元2年、道元禅師が開いた永平寺で、創建当初より作られている精進料理は和食の原型とされています。 また、浄土真宗が浸透している地域では、宗祖 親鸞聖人を敬い先祖を偲ぶ法要で報恩講料理が食されています。 精進料理や報恩講料理は信仰心のあつい福井の人びとに受け入れられ、 仏事には各家庭で、厚揚げなどの大豆を使った料理が越前漆器で振る舞われています。 大切に守り伝えられてきた郷土の味には、和食の原点を垣間見ることができます。
さまざまな伝統工芸が息づく福井県。なかでも、越前和紙は日本一の生産量を誇ります。 産地である越前には、千五百年前に紙漉きの技術を伝えたとされる紙祖神を祀る大瀧神社・岡太神社があり、 その歴史の深さを物語っています。 また、越前和紙と同じく千五百年もの歴史を有する越前漆器は、その生産工程において、 産地全体で分業体制が確立されており、各工程の高度な技術が脈々と受け継がれています。 湿潤で、清らかな水に恵まれた気候風土が育んだ越前和紙や越前漆器をはじめとする福井県の工芸のなかから、 選りすぐりの作品の数々をご紹介いたします。
古来、都の食文化を支えた福井県の“FOOD”をお愉しみいただければ幸いです。 皆様のご来店を心よりお待ちしております。
FOOD NIPPON 2017 「北陸」開催日程
会期中、北陸の食材や酒とともにFOOD NIPPONオリジナルデザインの器を取り入れた 特別メニューをランチ、ディナーともに提供いたします。
〈春〉「富山県」3月6日(月)〜18日(土) [終了] 〈夏〉「石川県」6月5日(月)〜17日(土) [終了] 〈秋〉「福井県」9月4日(月)〜16日(土) 〈冬〉「北陸」11月20日(月)〜12月2日(土)
特別ランチコース ¥3,500 / 特別ディナーコース ¥8,200(税込)
鯖寿司とぜんまいの和芥子和え/蔵囲昆布と焼き茄子のお椀/ 福井伝統野菜と蟹の和え物/身欠きにしんと永平寺揚げの煮物/ 甘エビのから揚げ・小鯛ささ漬と3年子花らっきょ・上庄里芋とイカのへしこ団子/ 若狭ぐじの炙りと角麩の炊きもの/若狭牛の炭火焼きと吉川茄子 山うに添え/ 越前おろし蕎麦/梅露(うめのつゆ)
特別ディナーコース ¥8,200(税込) 9月4日(月)より16日(土)まで
*特別ディナーコースの一部はアラカルトとしてもお選びいただけます。 *食材の仕入れ状況により内容が変更になることがございますので、予めご了承ください。
ご予約・お問い合わせ:Tel 03-5720-1300
その他のメニューはこちら
1804年創業の黒龍酒造は、霊峰白山の雪解け水が長い年月を経て湧き出る九頭竜川の伏流水を仕込み水に、 流麗な酒造りに取り組んでいます。 先代の蔵元 水野正人氏が、ワインから着想を得てつくった銘酒「黒龍 大吟醸 龍」は、 低温熟成により、品の良い旨味、やわらかな舌触りが表現され、 フルーティな香りとともにキレのあるシャープな後口をお愉しみいただける逸品です。 「黒龍 大吟醸 龍」をはじめ、「火いら寿」や「しずく」などの稀少な銘柄を取り揃えました。 特別ディナーコースとともに是非ご賞味ください。
一合 ¥2,500 9月4日(月)より16日(土)まで
展示・販売のご案内
北陸で出逢った作品をHIGASHI-YAMA Tokyoに併設の サロンスペースおよび系列店のHIGASHIYA GINZAにて 展示・販売しております。是非お立ち寄りください。
|作家・工房| [漆]トモル工房 田中早苗(富山)/輪島キリモト(石川)/ 錦壽(福井) [木工]トモル工房 田中孝明(富山)/四十沢木材工芸(石川) [陶磁器]釋永 岳(富山)/安藤由香(富山)/ 中田雄一(石川)/タナカ マナブ(福井) [鋳金]FUTAGAMI(富山) [硝子]岸本耕平(富山)/glass atelier えむに(福井) [和蝋燭]高澤ろうそく(石川) [和紙]杉原商店(福井)
系列店情報
HIGASHIYA GINZA
東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル2F 電話 :03-3538-3230 営業時間:11:00~19:00 定休日 :月曜(祝日の場合は営業・翌火曜日休)
www.higashiya.com/shop/ginza
休業日のお知らせ
○の日が休業日となります。
=FOOD NIPPON 開催日 *昼の営業は毎週月曜日および休業日の翌日もお休みとなります。
※メールの配信停止をご希望のお客様は、こちらでお手続き願います。
HIGASHI-YAMA Tokyo
〒153-0043 東京都目黒区東山1-21-25 Tel 03-5720-1300 昼 11:30~15:00(L.O. 14:00) 日曜・月曜定休日 夜 18:00~24:00(L.O. 22:30) 日曜定休日
Lounge
Tel 03-5720-1350 昼 12:30〜16:00(L.O. 15:30) 日曜・月曜定休日 夜 18:00〜26:00 日曜定休日
http://higashiyama-tokyo.jp
系列店についてはこちらをご覧ください。