このメールは、これまでに HIGASHI-YAMA Tokyo および系列店をご利用いただいたお客様、 WEBにてご登録された方に配信しています。
“FOOD”を知ることは、“風土”をひも解くこと── 。
“日本食文化の再発見”を目的に、2013年より季節毎に開催してきたFOOD NIPPONでは、 日本各地に代々受け継がれてきた“食”を掘り下げ、先人の知恵や工夫に学びながら 日本の豊かさに出逢う場を紡いでまいりました。
5年目となる今年は、古来、大陸文化を伝える玄関口であった「北陸」を取り上げ、 3月、6月、9月には、「富山県」、「石川県」、「福井県」それぞれの食文化をひも解きました。 11月20日(月)より始まる今回は、北陸三県より、 丁寧に選んだ食材や酒、そして職人や作家との交流を通じて製作した器をご紹介いたします。
日本古来の農法「苗代田」による稲作が行われている石川県奥能登の棚田「白米千枚田」では、 日本海に面した急傾斜地に1,004枚の田んぼが幾重にも連なる絶景が広がります。 毎年12月5日、奥能登の農家が執り行う祭礼「あえのこと」──。 「あえ」は饗、「こと」は祭りを意味し、田の神様に対して収穫の感謝を捧げるため、 奥座敷に神座を設けて家に招き入れ、風呂に入れて能登の豊かな山海の幸をお供えし、もてなします。 厳しい冬を家族とともに過ごした田の神様は翌春の2月9日、五穀豊穣を祈願して田んぼに送られます。 奥能登の農家の方々によって代々受け継がれているこの慣わしは、自然に対する畏敬の念をもちながら、 自然の恵みを享受してきた北陸の人びとの精神を象徴的に表すものです。
日本有数の豪雪地帯である北陸地方は、冬に積もった大量の雪が春には豊かな地下水となって大地を潤し、 夏は太平洋高気圧によって、しっかりと気温が高くなることから、稲作に適した条件が揃っています。 今年は福井県の「いちほまれ」をはじめ、石川県の「ひゃくまん穀(ごく)」、富山県の「富富富(ふふふ)」 など新品種米が相次いで発表され、北陸の米が注目を集めています。 米をはじめ、かつて北前船が運んだ昆布や豊かな海の幸を保存するための知恵と工夫が生んだ発酵食品など、 北陸の風土が育んだ食文化は和食の基本といえるでしょう。
北陸の漆の歴史はとても古く、福井県の鳥浜貝塚や石川県の三引遺跡からは縄文時代の漆器が 多数出土しています。近年、鳥浜貝塚から出土した漆の枝が1万2600年前のものであることが発見され、 漆文化の起源をめぐり議論を呼びました。 石川県の輪島塗をはじめ、福井県の若狭塗や越前漆器、富山県の高岡漆器など、 北陸では三県ともに湿度の高い気候を活かした漆器の生産が今も盛んに行われています。 信仰心のあつい北陸の人びとにとって、慶弔などのハレの日に供される器として暮らしに欠かせないものです。 漆器のほか、精緻な欄間で知られる井波彫刻や、清らかな湧水に恵まれた越前地方で1,500年もの歴史を誇る 越前和紙などの伝統工芸をはじめ、能登半島に豊富に埋蔵されている珪藻土を切り出して製作した器や、 北陸で活動する作家の作品を選りすぐってご紹介いたします。
北陸の“FOOD”をお愉しみいただければ幸いです。皆様のご来店を心よりお待ちしております。
FOOD NIPPON 2017 「北陸」開催日程
会期中、北陸の食材や酒とともにFOOD NIPPONオリジナルデザインの器を取り入れた 特別メニューをランチ、ディナーともに提供いたします。
〈春〉「富山県」3月6日(月)〜18日(土) [終了] 〈夏〉「石川県」6月5日(月)〜17日(土) [終了] 〈秋〉「福井県」9月4日(月)〜16日(土) [終了] 〈冬〉「北陸」11月20日(月)〜12月2日(土)
特別ランチコース ¥3,500 / 特別ディナーコース ¥8,200(税込)
甘酒/加賀野菜の煮物・鱈汁・源助大根のふろふき・丁子麩と芹の塩糀和え/ 昆布巻かまぼこと白エビの麩揚げ/香箱蟹の酢の物/鯛のこのわた焼き/ 氷見牛のハンバーグ/鯖のへしこ茶漬け/水羊羹
特別ディナーコース ¥8,200(税込) 11月20日(月)より12月2日(土)まで
*特別ディナーコースの一部はアラカルトとしてもお選びいただけます。 *食材の仕入れ状況により内容が変更になることがございますので、予めご了承ください。
ご予約・お問い合わせ:Tel 03-5720-1300
その他のメニューはこちら
霊峰白山の雪解け水は手取川(石川県)、九頭竜川(福井県)、庄川(富山県)、さらには長良川(岐阜県)の 四水系となって大地を潤します。その伏流水は酒造りにも最適で、名だたる銘酒が醸されてきました。 なかでも、手取川の伏流水で仕込まれたとされる「加賀の菊酒」は天下一の銘酒と謳われ、 豊臣秀吉が催した「醍醐の花見」にも供されました。 また、江戸時代後期、冬の農閑期に石川県能登地方から各地へと酒造りに赴いた杜氏集団「能登衆」は 秀でた酒造技術をもち、各地でその技術を伝承し、日本の酒造りを牽引してきました。 霊峰白山や霊峰立山などの名水に恵まれ、豊かな発酵食文化が根付く北陸三県より、 能登杜氏の流儀「能登流」の技を活かした銘酒を取り揃えました。 特別ディナーコースとともに是非ご賞味ください。
一合 ¥1,300 11月20日(月)より12月2日(土)まで
展示・販売のご案内
北陸で出逢った作品をHIGASHI-YAMA Tokyoに併設の サロンスペースおよび系列店のHIGASHIYA GINZAにて 展示・販売しております。是非お立ち寄りください。
|作家・工房| [漆]トモル工房 田中早苗(富山)/輪島キリモト(石川)/ 錦壽(福井) [木工]トモル工房 田中孝明(富山)/四十沢木材工芸(石川) [陶磁器]釋永 岳(富山)/安藤由香(富山)/ 中田雄一(石川)/タナカ マナブ(福井) [鋳金]FUTAGAMI(富山) [硝子]岸本耕平(富山)/glass atelier えむに(福井) [和蝋燭]高澤ろうそく(石川) [和紙]杉原商店(福井)
系列店情報
HIGASHIYA GINZA
東京都中央区銀座1-7-7 ポーラ銀座ビル2F 電話 :03-3538-3230 営業時間:11:00~19:00 定休日 :月曜(祝日の場合は営業・翌火曜日休)
www.higashiya.com/shop/ginza
休業日のお知らせ
○の日が休業日となります。
=FOOD NIPPON 開催日 *昼の営業は毎週月曜日および休業日の翌日もお休みとなります。
※メールの配信停止をご希望のお客様は、こちらでお手続き願います。
HIGASHI-YAMA Tokyo
〒153-0043 東京都目黒区東山1-21-25 Tel 03-5720-1300 昼 11:30~15:00(L.O. 14:00) 日曜・月曜定休日 夜 18:00~24:00(L.O. 22:30) 日曜定休日
Lounge
Tel 03-5720-1350 昼 12:30〜16:00(L.O. 15:30) 日曜・月曜定休日 夜 18:00〜26:00 日曜定休日
http://higashiyama-tokyo.jp
系列店についてはこちらをご覧ください。